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2024.05.14

免許の自主返納後運転したくなったら??弁護士が解説

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私は、東京出身で、司法試験合格後の司法修習がきっかけで、福岡で生活をしているのですが、東京に住んでいるときは、基本移動手段が電車であったため免許はもっていましたが、ほとんど運転していませんでした。今では、毎日の通勤や裁判所への移動も全て車で移動しているのですが、一度自動車通勤を覚えてしまうと、東京時代の満員電車に揺られての通学などは二度とごめんだなと思ってしまいます。

移動に便利な自動車ですが、ひとたび事故などが起きると人命が簡単に失われてしまうものであり、特に最近は、高齢者の運転で人がなくなってしまう悲惨な事故も増えています。そうした悲しいニュースは見るに堪えないですが、そうした事故の報道の影響からか、近年、高齢の方の運転免許証の自主返納が増えてきているそうです。
免許の自主返納についてのニュースを見た際、仮に、自主返納した後に、やっぱり車の運転が必要になった場合にはどうすればよいのかと気になったので調べてみました。

高齢者の運転

まず、一般的には「自主返納」という言葉が流行っていますが、法律上は、住所地を管轄する公安委員会に免許の取り消しを申請することになります(道路交通法104条の4)。そして、申請により、免許が取り消された場合、免許証を返納しなければならないと道路交通法に規定されているため(107条)、結果的に、免許証を返納することになります。

そして、自主返納したけどやっぱり車を運転したいと気持ちが変わった場合であっても、免許は取消しとなっているため、免許証を返してもらうことはできません。もっとも、交通違反を起こしての免許取消しではないため、自主返納した後に再度、免許の取得をすることは可能です。その場合には、初めて免許を取得したときと同じように、基本的には教習所に通って、試験に合格する必要があります。

このように、一度免許を自主返納してしまうと、再度免許を取得するためには、時間と費用がかかってしまうので、自主返納される場合には、二度と運転しないという決意のもとしたほうが良さそうですね。

 

執筆弁護士紹介 後藤祐太郎

 

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