弁護士コラム

2019.02.19

面会交流について⑤

【ご相談者様からのご質問】

3年前に夫と離婚し、子どもの親権者は私になっています。これまで、夫と子どもとの間で面会交流を問題なく実施してきたのですが、今後、私が再婚することになりました。

再婚相手の人は、子どもと養子縁組をしてもらう予定になっています。これまでは、離婚しても父親であることには変わりはないので、面会を認めてきましたが、私も再婚しますし、新しい父親もできるので、面会交流はなしにしてもらいたいと考えているのですが・・・・

【弁護士からの回答】

今回も面会交流制限すべき事由に該当するか否かについてご説明させていただきます。

ご相談者様のように、離婚をする人がいれば再婚する人もいらっしゃるため、お子さんをとりまく環境は変化していくため、面会交流を求める非監護親の方も、お子さん自身の環境の変化についても理解を示すことが必要です。

1 お子さんの自身の環境の変化

例えば、お子さんが小さいとき(3歳、4歳)の離婚をした際に、夫婦間で毎週、土日に面会交流を実施すると合意していたとします。

もっとも、お子さんが大きくなり、小学校や中学校に入った際に、毎週土日に面会交流を実施するということが現実的に困難になるということは明らかでしょう。

このように、お子さん自身の進学等に伴い、従前の面会交流を実現することが困難となった場合には、いったん面会交流について合意していたとしても、一生その合意に拘束されるということはなく、面会交流は制限されてしまうことが一般的です。

面会交流に関しご相談に来られる方からは「いったん合意した以上、どんなことがあっても守ってもらうのが普通ですよね」と聞かれることもあるのですが、以前にもお伝えした通り面会交流はあくまでもお子さんの利益のために実施されるべきものであるため、面会交流を求める親としては、お子さん自身の環境の変化によって面会交流の内容も変えざるを得ないということを理解されておいた方がよいと思います。

2 監護親の再婚やお子さんとの養子縁組

では、ご相談者様の事例のように、監護親が再婚し、お子さんと再婚相手との間で養子縁組が締結された場合には、非監護親との間の面会交流は認められないのでしょうか。

結論から申し上げますと、再婚や養子縁組を行ったとしても、非監護親との間の面会交流が一切認められないということにはならないのが通常です。

再婚や養子縁組をしたとしても、お子さんと、非監護親との間の親子関係がなくなるわけではなく、複雑な環境にはなりますが、お子さんにとっては、非監護親(実父)も再婚相手も(養父)も父親であることには変わりはありません。

したがって、監護親としては、再婚後も非監護親とお子さんとの間で面会交流を実施する必要があります。

もっとも、再婚相手(養父)とお子さんとの親子関係や再婚後の家族関係の構築も必要になってくるため、再婚前と同じような面会交流が実現できるというわけでもありません。

ここで、実父との面会交流と、養父との交流のどちらを優先すべきであるかという点については、法律上どちらが優先すべきであるかという点について決まっているわけではありませんが、再婚当初については、再婚相手との家族関係の構築という点が重視されるため、実父との面会交流については一定程度制限されることになるのが一般的です。 

3 最後に

これまで、何回かにわけて、面会交流を制限すべき事由についてご説明してきましたが、面会交流に関する問題は、父親側母親側のみならず、お子さんが置かれている環境によっても実施すべき面会交流の方法は千差万別であり非常に難しい問題であるため、面会交流についてお悩みの方は是非一度ご相談ください。

WEB予約 弁護士法人菰田総合法律事務所アプリ
事務所からのお知らせ YouTube Facebook
弁護士法人菰田総合法律事務所 弁護士×税理士 ワンストップ遺産相続 弁護士法人菰田総合法律事務所 福岡弁護士による離婚相談所