弁護士コラム

2019.02.19

面会交流について③

【ご相談者様からのご質問】

先日、夫と離婚しました。5歳の長男の親権者は私なのですが、夫からは面会交流を求められています。私自身夫とは顔も見たくないので、正直息子とも面会交流をしてほしくありません。

また、息子も「お父さんと会いたい」と積極的に言ってくることもありません。息子も会いたいと言ってこない以上会わせたくないのですが・・・

【弁護士からの回答】

面会交流に関するご相談のなかで、ご相談者様から多く寄せられるご意向が、「相手方に子どもを面会させたくない」ということがあります。そこで、今回から複数回にかけて、面会交流が認められないケースについてご説明させていただきます。

1 はじめに(原則は面会させる方向に)

以前にもお伝えした通り、面会交流は未成年のお子さんの利益のために実施されるものであります。したがって、裁判所としては、親と子が交流することは子の利益に資すると考えています。

したがって、非監護親から面会交流が求められた場合には、原則として認めるべきであるという前提のもと調停や審判が進むことになります。

2 夫に子どもを会わせたくないという意向は?

では、ご相談者様のように、監護親が非監護親に会わせたくないという意向を有している場合はどうでしょうか。

監護親が単に感情的に会わせたくないという理由は、上記子の利益とは関係のないものになってしまうため、単に会わせたくないという理由のみでは面会交流が認められないということにはならないでしょう。

そのような理由のみで調停に臨んだ場合、通常、調停委員や裁判官から会わせる方向で説得されてしまうことになるでしょう。

3 お子さんが会いたくないと言っている場合は?

お子さんが、非監護親と会いたくないと主張している場合、子の利益を考えると、会わせない方向に働くのではないかとも考えられます。

しかし、お子さんの意向を尊重するか否かはお子さんの年齢にかかわってきます。

お子さんが幼い場合には、お子さんは環境に影響されやすく、特に監護親が、非監護親に対し悪感情を持ち合わせている場合、監護親の顔色を窺って、本当は会いたいのに会いたくないと話している場合も少なくありません。

したがって、お子さんが幼い場合には、お子さんの意向についてはそれほど尊重されず、お子さんが会いたくないと言っていても、面会させる旨の審判が出されることもあります。

他方、ある程度の年齢が達しているお子さんの場合には、逆にお子さんの意向が非常に重要な要素となり、お子さんが会いたくないと主張している以上、面会交流すべきでないという審判が出されるということも見受けられます。

では、お子さんが何歳であれば、意向が重要視されるのかという点についてですが、年齢による画一的な基準があるわけではありませんが、一般的には10歳未満のお子さんの場合には、そこまで意向が尊重されないのではないかと思います。

もっとも、お子さんの意向を尊重するか否かについては、単に年齢のみをもって判断するものではなく、実際には、家庭裁判所の調査官がお子さんと面会して、どのような理由で会いたくないと話しているのか、お子さんの状態等を考慮して判断することになります。

次回も、面会交流を制限すべき事情に該当するか否かについてご説明させていただきます。

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