弁護士コラム

2018.05.24

治療費について②(立替払いの打ち切りについて)

<ご相談者様からのご質問>

交通事故に遭い,むち打ちで首が痛く病院で治療を行っていました。先日,ちょうど事故から3か月たった時点で,加害者側の保険会社から「3か月たったので治療費の立替払いを打ち切ります。」と言われました。自分としては,まだ首の痛みが残っているので,通院を継続したいのですが,どうすればいいでしょうか。

 

<弁護士からの回答>

 ご相談者様の事例でもあるように,加害者側の保険会社保険会社からの治療費の立替払いを打ち切られてしまったということが,人身事故に遭われた方からのご相談で多いです。そこで,本日は,加害者側保険会社から治療費の立替払いを打ち切ると言われたときの対応についてご説明させていただきます。

 

1 治療費が認められる範囲

 まず,交通事故のあったとしても,原則として一生病院に通い続けることが認められるわけではありません(事故によりそのような状態になってしまった場合には認められることはありますが,別の機会にご説明させていただきます。)。

 治療を続けていくと,どこかで,症状が完全に治った状態(治癒といいます。)になるか,医師において,これ以上治療しても症状が改善しない状態(症状固定といいます。)のいずれかになります。そして,治癒若しくは症状固定になったあとの治療費については,事故による損害と関係のない費用であるとして法律用語でいうと,事故との間の因果関係(原因と結果の関係をいいます。)がないと判断されることになります。

 したがって,交通事故における治療費が認められるのは,事故日から治癒若しくは症状固定時期までということになります。

 

2 保険会社の打ち切り

 保険会社が治療費の立替払いを打ち切る際,被害者の状態が上記の治癒,若しくは症状固定の状態になっているのであれば,それ以上の治療費を請求できることはできませんが,保険会社は被害者の状態を考慮せず,単に事故から3か月を経過したことを持って立替払いの打ち切りを実施してくることが多いです(ムチウチの場合は3か月,骨折の場合には6か月といったように保険会社において打ち切る基準を決めているところもあります。)。その場合に,まだ治癒や症状固定の状態になっていない場合には,治療の必要性があるため,法律上,打ち切られた後の治療費についても請求することができます。しかし,前回ご説明したとおり,保険会社の治療費の立替えについては,あくまでもサービスであるため今後も立替払いを続けることを強制することはできません。したがって,打ち切るよう告げられた場合の対応としては,①医師よりまだ治療の必要性があることを説明等してもらい,立替払いの期間を延長しれもらうよう働きかけ,それでも断られた場合には②打ち切られた後は自費で治療費を支払い,治癒,若しくは症状固定になった後に,保険会社に対し,支払を求めるという方法が考えられます。

 もっとも,保険会社との話し合いの際,ご本人で対応したとしても保険会社が要望に応じてくれることは少なくありません。そこで,弁護士が代理人として相手方保険会社と交渉することにより,立替払いの期間を延ばすよう説得することができますので,是非弁護士にご相談ください。

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