みなさんは、マンガやアニメは見られますか?
私は、37歳ですが、恥ずかしながらまだマンガを結構見ています。子供のころ、大人になって家庭を持つようになったらマンガも卒業しているんだろうなと漠然と思っていました。ですが、今では、いったいいつになったらマンガやアニメを卒業できるんだろうかと思っています。
マンガやアニメだけではなく、映画などでも問題となる「ネタバレ」という言葉があります。文字通り、話の内容や、結末などのネタをバラされることをいいます。
私が子どものころは、インターネットがここまで普及していなかったので、ネタバレといっても、いち早く少年ジャンプを読んだ友達が、内容を言ってしまうというようなかわいいものでした。
ですが、現代では、インターネットが普及してきているので、単にネタバレと言っても様々なものがあるようで、法律上問題となる行為もあるため、今回ご紹介させていただきます。
まず、マンガやアニメなどの1話すべてをそのまま動画サイトやネットにアップロードするものですが、これについては、著作権を侵害する違法行為で、そういった行為を行っている人やサイトを運営している人が著作権法違反で逮捕されているニュースなどは皆さんも、目にされたことがあるのではないでしょうか。
次に、マンガやアニメの1話全てではなく、その一部(マンガのある部分の1ページやシーン)をSNSやブログに掲載する行為があります。まず、マンガの1コマや、1シーンであっても、そのマンガ内における創作的な表現行為として著作権の対象となりえます。
したがって、そういったものをSNSやブログに無許可でアップロードする行為は著作権法に反する違法な行為となるのが原則です。
なお、こういったサイトを運営する人達の言い分としては、著作権法により規定されている「引用」行為に該当するため、著作権法に反しないというものがあります。たしかに、著作権法32条の「引用」に該当する場合には、他人の著作物であっても許可なく利用することができます。しかし、引用と認められるためには、様々な要件があるのですが、マンガの1ページを掲載する必要性があるかという点で疑わしいため、正当な目的とは認められないケースが多いのではないかと思います。
映画の映像を無断で短く編集し、字幕やナレーションをつけて、映画の内容を短時間でまとめたいわゆる「ファスト動画」を動画サイトにアップロードしたことで、逮捕された人のニュースを見られた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、最近では、文字バレというネタバレの手法があります。これは、上記のように、マンガの1ページやコマを掲載するのではなく、マンガやアニメ、映画全体の詳細な内容について文書のみ掲示するというものです。画像や動画じゃなく、文字だけであれば問題ないだろうという考えのもと文字バレサイトを運営しているのだと思います。
ですが、文字だけであっても、マンガや映画のストーリーや物語の展開についても、その作品が持つ創作的な表現部分として、著作権の対象になります。
最近では、こういった文字バレのサイトを運営していた人も著作権法違反で逮捕されています。
他方で、上記のようなネタバレサイトと異なり、単に、抽象的なあらすじを説明するだけのものや、キャラクターの一部の決め台詞をつぶやいたりするだけは、著作権侵害とはなりません。
ですが、マンガですと週刊誌派と単行本派で分かれているように、単行本がでるまで待っていたいという人もいるため、一部であっても物語の核心部分の内容のセリフ等の場合には、マナー上の問題があるかなと思うので、なるべくネタバレはしない方が得策かなと思います。
記載内容は投稿日時点のものとなり、法改正等で内容に変更が生じる場合がございますので予めご了承ください。