弁護士コラム

2017.12.16

離婚調停について

離婚調停について

 <ご相談者様からのご質問>

  夫と離婚したいのですが,いくら話し合っても離婚に応じてくれません。離婚調停という言葉は聞いたことがあるのですが,そもそも調停とはなんですか。

<弁護士からの回答>

 離婚の件が増えている現代では,調停により離婚が成立する件数も一定程度存在します。そこで,これから数回に分けて離婚調停についてご説明させていただきます。
 今回は,はじめに離婚調停の一般的な内容とおおまかな流れについてご説明させていただきます。

 離婚調停とは,正式には夫婦関係調整調停といいますが,夫婦間において離婚の話し合い(協議)ができないときや,うまく進まないときに,裁判所に間に入ってもらい,離婚するかどうかや,離婚に関する条件ついて話し合う手続きのことをいいます。夫婦関係調整調停には,離婚しようという場合ではなく,夫婦関係をやり直したい場合に申立てる調停(「円満調停」ともいいます。)もありますが,離婚したいと希望して調停を申し立てる場合を「離婚調停」と呼んでいます。

  離婚調停の場合,離婚を希望する人が,相手方の住所地を管轄する家庭裁判所(管轄裁判所といいます。調停に関する管轄については,別の機会にご説明させていただきます。)に対し,必要事項を記載した申立書と戸籍謄本等の添付資料を提出し,離婚の調停を申し立てます(調停を申し立てた人のことを「申立人」といい,逆に調停を申し立てられた人のことを「相手方」といいます。)。すると,相手方に申立書が送付され,申立てを行った日から1か月後をめどに第1回目の期日が開かれることになります。

 具体的な調停の進み方についてですが,調停は,裁判所が間に入る点で協議離婚とは異なりますが,あくまで話し合いにより合意しなければ離婚が成立しない点では,協議離婚と同じになります。
 裁判所が間に入るとお伝えしましたが,厳密にいうと,男性と女性の調停委員(弁護士,裁判官等の法曹資格を持っていない一般の方です。元公務員の方などがなられているので,若干年齢が高めの方がなられているのが通常です。)2名が間に入り,夫婦それぞれの話を30分程度ずつ交互に話を聞いていくことになります(申立人と相手方の待合室は別の部屋になっており,相手方が調停委員に話をしているときは,それぞれの待合室で待機していることになります。)。1回の期日では2時間程度で終わり,離婚が成立するか,話し合いが決裂するかが決まるまで何度か期日を重ねて話し合いを重ねていくことになります。
 このように,調停では,当事者同士で面と向かった話し合いをするのでなく(調停で当事者が顔を合わせることは調停が成立する最後の時など限られており,ほとんどありません。),調停委員が夫婦それぞれの話を聞き,離婚やその他の条件について当事者の合意に至ることができるよう話し合いを進めていくことになります(離婚調停では,親権者,養育費,面会交流,財産分与,慰謝料,年金分割等離婚の際に通常決めるべき条件についても同時に話し合うことができます。)。

 離婚調停のメリットは,上記のように,調停員という中立な第三者が間に入るので感情的になってしまい話し合いができないという状況は比較的防ぐことができます(場合によっては,より感情的になってしまう可能性もあるのですが,それについては別の機会でご説明させていただきます。)。また,別の機会にも説明しますが,調停が成立した際に裁判所において作成する調停調書は,以前お話した公正証書と同じように,執行力があり,相手方が債務を履行しない場合には直ちに強制執行を行うことが可能です。
  他方,調停のデメリットとしては,調停の期日は,1月ごとに2時間程度しか実施されないため,1回の期日で集中して充実した協議を行うことが困難であり協議離婚と比べてスピーディーな解決にはそぐわない点と,期日は平日にのみ実施されるため,特に勤務されている男性の場合には調停の期日に出席(出廷といいます。)することが困難となるケースが見受けられます。
  次回からは,離婚調停での終結の方法についてご説明させていただきます。

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