弁護士コラム

2018.01.29

代襲相続について①

代襲相続について①

<ご相談者さまからのご質問>

  先日,祖父が亡くなりました。相続人には私の父を含めて祖父の子が3人いたのですが,長男である私の父は以前,祖父にひどいことをしてしまったらしく,生前に推定相続人の廃除を受けています。また,祖父の二男は祖父が死亡する前に既に亡くなっており,さらに,二男の息子も祖父が死亡する前に亡くなっておりその息子(二男の孫,祖父の曾孫)がおります。また,祖父の三男は既に自分は相続したくないとして相続放棄の手続きを完了しており,三男にも子どもがおります。
  この場合,誰が祖父の相続人になるのでしょうか。

<弁護士からの回答>

  以前にも少しお話ししましたが,民法では,相続に関するルールとして,本来相続人であった者の子等が相続人となる代襲相続というルールを採用しています。代襲相続については,これまで話してきた相続欠格,相続人の廃除等様々仕組みと関連する問題ですので,今回から数回に分けて,代襲相続にまつわる問題についてご説明させていただきます。

 代襲相続については,民法887条2項に規定してあり,被相続人の子が,①相続の開始以前に死亡したときか,②民法891条(相続人の欠格事由)の規定に該当したとき,もしくは,③廃除によって,その相続権を失ったときに,①~③に該当する者の子が相続人となるとされています。
 したがって,ご相談者様の事例では,ご相談者様のお父様(被相続人の長男)は,相続廃除されているので,相続権を失ってはいるものの,代襲相続により,ご相談者さまご自身が相続人(代襲相続の結果相続人となった者を代襲者といいます。)となります。

 また,民法887条3項では,代襲者自身に①~③の事由が発生した場合には,代襲者の子が相続人となるとされており,再度代襲相続が発生していることから再代襲相続といわれています。
 したがって,ご相談者様の事例でも,相続人の二男の方は既に亡くなられており,代襲相続が発生しておりますが,代襲者(二男の息子,被相続人の孫)も既に亡くなっているため,代襲者の子である二男の孫(被相続人の曾孫)が再代襲相続により相続人になります。

 このように,代襲相続は,相続人の死亡,相続欠格,廃除の場合には認められますが,相続人が相続放棄を行った場合,相続放棄を行うと,はじめから相続人とならなかったものとみなされるため(民法939条参照,相続放棄については別の機会にご説明させていただきます。),代襲相続は認められず,相続放棄を行った者の子は,相続人にはなりません。
したがって,ご相談者様の事例でも,相続放棄を行った被相続人の三男のお子様は,相続人にはなりません。
 代襲相続がからむと相続人が誰かという問題についてはとても複雑になってきます。相続人に関して複雑な状況が発生していると感じられた場合には,なるべく早く弁護士にご相談ください。

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