弁護士コラム

2018.03.29

各債務整理手続の特徴について~②破産と民事再生~

各債務整理手続の特徴について~②破産と民事再生~

<ご相談者様からのご質問>

   借金の額が非常に多くなってしまい,任意整理での解決は難しいのではないかと考えております。破産と民事再生はどちらの方がよいのでしょうか。

 <弁護士からの回答>

 法的整理を行うべきであると判断した場合には,原則として破産を選択することになりますが,破産手続きは,債務をゼロにする(免責)という効果が認められるものであるため,要件が定められており,要件に充足しないと破産が認められません。弁護士の立場からすると,破産の要件を充足しているのであれば破産を選択すべきであると考えます。
今回は,破産と民事再生の特徴についてご説明させていただきます。

1 破産手続について

 破産手続の一番のメリットとしては,破産によりこれまで支払ってきた債務の支払い義務を免れる(免責)点にあります。これにより債務を払うことなく新しい生活を進むことができますので,経済的な再建を図るためには,破産の要件を充足しているのであれば,破産により債務の免責の効果を得ることで借金問題を解決することが一番であると弁護士としては考えています。

 このように,破産手続は,免責という効果を与えるものであることから,破産手続を行うためには様々な制約があります。例えば,一定の財産を所有している場合にはその財産を差し出して債権者へ支払う(「配当」といいます。)必要があります。
したがって,不動産等を所有している場合には原則として財産を手放す必要があります。また,破産にいたった理由(借入を行った理由)がギャンブルや浪費など法律で定められた原因に該当する場合には,免責が認められない場合もあります。さらに,破産手続中は資格制限が認められており,保険の外交員,警備員等一定の資格の職業にはつけなくなってしまいます。
 したがって,ご相談者様より事情をお伺いする際には,上記のような破産を進めるのに障害たりうる事情がないかという点についてお聞きした上で,障害になりうる事情が存在した場合には,個人再生等をの手続きを検討していくことになります。

2 個人再生について

   個人再生のメリットとしては,破産における上記のデメリットをカバーしつつ,債務額を大きくカットできる点にあります,具体的には,要件を満たしている場合には住宅ローンを支払い続けながらそれ以外の債務をカットすることもできますし,借金の原因が,ギャンブルや浪費など非免責事由に該当する行為であったとしても問題なく債務を減額することができます。
  他方,個人再生については,あくまでも債務を支払っていくことを前提としていますので,一定の収入が継続して得られる状況でない場合には個人再生の要件を満たさないため,認められません。

   上記のとおり,借金問題について,任意整理にて解決することができない場合には,原則としては破産手続により債務をなくすことが一番の再建につながると考えています。
したがって,破産手続きか個人再生手続きのいずれを選択すべきかという点については,原則的には,破産での解決が可能であるかを模索し,破産での解決に支障が生ずるような事情が存在する場合には,個人再生による解決を検討すべきであると考えています。

   いずれにせよ,任意整理により解決が困難な状況の場合,債権者から督促状や下手をしたら裁判所から訴状等がいつ届いてもおかしくはない状況であるため,早めに弁護士にご相談ください。

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