弁護士コラム

2018.02.01

法定相続分について①

法定相続分について①

<ご相談者様からのご質問>

 自分が亡くなったとき誰にどのように財産が相続されることになるのかが気になっています。法律ではどのような割合で相続財産が分けられることになっているのですか。また,法律で決まっている割合と異なる割合で相続させることはできないのですか。

<弁護士からの回答>

  これまでは,相続において誰が相続人となるかについてご説明させていただきましたが,今回から数回にかけて,相続人に対しどのように財産が分けられるのかという法定相続分についてご説明させていただきます。

  以前にもご説明しましたが,法定相続人は,配偶者,第1順位の相続人である子,第2順位の直系尊属(親,祖父母等),第3順位の兄弟姉妹となります。したがって,相続人が配偶者しかいない場合には,配偶者が被相続人の相続財産を全て相続します。配偶者がいない場合には第1順位の子が,子もいない場合には,第2順位の直系尊属が,子も直系尊属もいない場合には,第3順位の兄弟姉妹が被相続人の財産を全て相続することになります(子,直系尊属,兄弟姉妹がそれぞれ複数名いる場合については別の機会にご説明させていただきます)。

では,相続人が,配偶者と子,配偶者と直系尊属,配偶者と兄弟姉妹であるような場合にはそれぞれ,どのように相続財産を分けるのでしょうか。
民法では,上記のように配偶者と他の相続人がいる場合(この場合の相続人を共同相続人といいます。)に,相続分に応じて被相続人の権利義務を承継すると規定しています(民法899条)。
そして,共同相続人間の相続分についても民法では規定しており,これを法定相続分といいます。

まず,子と配偶者が相続人である場合には,法定相続分はそれぞれ2分の1となります(民法900条1号)。

  次に,配偶者と直系尊属(親,祖父母等)が相続人である場合には,法定相続分は,配偶者が3分の2,直系尊属が3分の1となります(900条2号)。
  また,配偶者と兄弟姉妹が相続人である場合には,法定相続分は,配偶者が4分の3,兄弟姉妹が4分の1となります(900条3号)。

  このように,共同相続人間ではどのように相続されるのかについては,法定相続分という形で法律上規定されていますが,相続分に関しては,遺言という形で,被相続人の意思に基づき自由に設定することができ,これを指定相続分といいます(民法902条1項)。指定相続分は法定相続分に優先するため,法定相続分と異なった割合で財産を相続させたい場合には,遺言を作成する必要があります。

もっとも,相続分の指定については,遺留分の問題や,遺言をどのように作成するかによって,後々のトラブルが生じる可能性がありますので,ご自身で作成するのではなく,弁護士に作成を依頼するのがよいでしょう。

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